
これまで「プロジェクトマネジメント」などと称してきた仕事上のノウハウですが、我ながら今ひとつ釈然としていませんでした。もっと深いところにある、なにか信仰(?)に近いものなしには説明できないところがあると常々感じてきました。
それが、システムズ・アプローチ(システム思考による問題解決)と判明して、ようやく腑に落ちました。自らの立ち位置を「システム思考」に置き直してみると、過去のあらゆる出来事を解釈し直すことができました。(残念ながら自分のオリジナリティーではありません。。)これまで多くの実践の機会を与えて頂いた方々、本当にありがとうございました。
同時に、説明不足から生じた失礼や齟齬の数々をお詫びしたく感じている次第です。お仕事でご一緒させて頂いた皆様方、様々な局面で相談に乗って頂いた方々に、ご報告と共に改めて感謝の気持ちをお伝えさせて頂きたいと思っています。
佐々木 聡 < sasaki @ rpd.co.jp >

システム思考と「学習する組織」
システム思考が標準装備されているマネジメント理論に、「THE FIFTH DISCIPLINE ~学習する組織~」があります。この本の内容には全く違和感がありませんでした。ぼく自身には理論的な裏付けがなかったですが、この価値体系によれば、教育研修関連の事業、組織づくりや現場の改革と相性が良かったことが、ごく自然に感じられました。
システム思考の実践には「複雑系」に対する相互理解が大切です。前述の理論ではフィードバック効果を「因果ループ図」を用いて学びますが、ぼくはこれをビジョン(ストーリー)を繰り返し伝えることで、関係者に協力を求めてきました。
デジタル技術を用いた情報伝達は、心理に訴える表現技法などと表裏一体の関係にあります。つまり、ぼくの経験値それぞれ(デジタル技術 × システム思考 × 教育研修ノウハウ × アナログ表現技法 etc.)が相乗効果を生んできました。
システム思考は、普遍的な問題解決の方法論です。学際的な分野なので誤解も生じやすく、現実的な難しさは重々承知しておりますが・・・日々の仕事を通じて、これまで以上に広く伝えていきたいと思っています。
何かのタイミングやきっかけがございましたら声をお掛けください。

THE FIFTH DISCIPLINE
個人の学習と成長: 「自己マスタリー」「メンタルモデル」
目的の共有と対話による共創: 「共有ビジョン」「チーム学習」
複雑性を理解する視点: 「システム思考」
・ディシプリンとは「規律」や「懲罰」といった意味でなく、習得して実践されるべき課題、理論と手法の体系のこと。システム思考がその潜在能力や可能性を発揮するには、他の四つのディシプリンも必要になる。
・システム思考は、他の四つを統合する第五のディシプリンである。全体を統合、融合させて一貫性のある理論と実践の体系をつくる。他の項目それぞれを前進させて「全体は部分の総和に勝る」ことを絶えず私たちに想起させる。
・システム思考は「学習する組織」の最も捉えにくい側面 ~ 個人が自分自身と周囲の世界を新たなイメージで眺めるようになる方法 ~ の理解を助ける。核心にあるのは、認識の変容である。